『葵上』『弱法師』

作品について

『葵上』『弱法師』―「近代能楽集」より―
『葵上』舞台写真 撮影:阿部章仁

“嫉妬” “情念” “欺瞞” “救済”


全八編の短編戯曲から成る
三島由紀夫の代表作「近代能楽集」より、
人間の心の清濁を超越的に描いた
二作品を上演!



全八編の短編戯曲から成る三島由紀夫の代表作「近代能楽集」。能の物語を現代の設定へと落とし込みながら、現実世界を超越した能の幽玄さが違和感なく融合する独特の世界観が、演劇的にも最大の魅力です。

その中の一編『葵上』は、「源氏物語」を原典に、時代を超えても変わることのない、嫉妬や欲望、情念など、心の内に秘められた闇を生々しくも幻想的に描いています。さらに『弱法師』は終末観に腰を据えた青年が、いかに大人の世界に復讐するかを軸に、滑稽にも見える両親とのやり取りと、主人公がこの世の終わりを語り、現実的なもの全てに対する敗北を表す最後の台詞が印象的な作品です。

演出は、これまでトークイベントやリーディング形式の上演で「近代能楽集」の作品を紐解いてきた
宮田慶子が務めます。この独特の作品世界をどう表現するのか大いに期待が高まります。

King & Princeの神宮寺勇太が
舞台単独初主演を飾る一作!



本作で主演を務めるのは、舞台単独初主演となるKing & Princeの神宮寺勇太。『葵上』では美貌の青年・若林 光を演じ、『弱法師』では戦火で視力を失った二十歳の青年・俊徳という、これまで数々の名優たちが演じてきた役に挑みます。

共演は、2016年の『魔術』以来5年ぶりの舞台出演となる中山美穂が、『葵上』では光のかつての恋人・六条康子を、『弱法師』では俊徳を救おうとする調停委員・桜間級子を演じます。

更に『葵上』には、佐藤みゆき金井菜々、『弱法師』には篠塚勝木村靖司
加藤忍渋谷はるかと、若手からベテランまで実力派キャストが結集いたしました。

あらすじ



葵上
あおいのうえ

深夜の病院の一室。
若林光(わかばやしひかる)は入院する妻・葵の元を訪ねる。看護婦から、真夜中になると見舞いにやってくるブルジョア風の女のことを聞かされる。光が病室にいると、かつて光と恋仲であった六条康子(ろくじょうやすこ)が現れた。毎晩、葵を苦しめていたのは康子の生霊であった。康子の生霊は、再び光の愛を取り戻そうと昔の思い出を語り出す。次第に、光は葵のことを忘れそうになるが、葵のうめき声で我に返り・・・


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『葵上』舞台写真

弱法師
よろぼし

晩夏の午後。家庭裁判所の一室。
2組の夫婦が、俊徳(としのり)の親権を争っている。
高安夫妻は俊徳の生みの親である。俊徳が戦火で両親とはぐれ、火で目を焼かれて失明し、物乞いをしていたところを川島夫妻に拾われた。それぞれに権利を主張するも、俊徳はそれを嘲笑し、育ての親は奴隷、生みの親は救いがたい馬鹿だと言い放つ。平行線をたどる話し合いに業を煮やして、調停委員である桜間級子(さくらましなこ)が俊徳と二人だけで話をすることになり・・・


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『弱法師』舞台写真


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